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レントゲン写真から考える、腰痛の運動療法

 
はじめに

腰痛で病院へ行かれるとレントゲンを撮られることがあると思います。レントゲンを撮って、その状態によっては薬や注射をされることもあると思いますし、病院で運動療法や物理療法などのリハビリをやりましょうとなることもあると思います。
この時、リハビリを行う側としては患者さんの姿勢であったり、筋肉の状態・関節の硬さ・痛みの出方・レントゲン写真・MRIの検査結果など色々な情報から、一人一人にあったリハビリ内容を組み立てていくことになります。

皆さんはご自分のレントゲン写真を、診察の時の一回だけしか見ていないのではないでしょうか。それでもかまいませんが、できればリハビリを受ける際にもご自身のレントゲン写真を見せてもらいながら、この部分をこのようにするために、こういったリハビリをしましょうと、お話を聞くことが出来ればいいですし、そのようなお話を少しでも理解して聞くことが出来れば、今後のリハビリも安心して受けられることが出来ると思います。

ここでは、レントゲンやMRI写真の腰の状態からどのようなリハビリが考えられるのか、その一部を簡単に紹介します。

骨が前にすべっている時
の運動療法
腰が強く反っている時の運動
療法
骨盤の高さが違っている時
(高位差のある)の運動療法
関節面が厚くなっている時の
運動療法

骨盤が強く前へ傾いている時
の運動療法
腰椎の弯曲が無くなっている時
の運動療法
腰椎の筋肉が細くなっている時
の運動療法
関節面がずれている場合
の運動療法


椎間板が後ろに飛び出している場合
の運動療法






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骨が前にすべっている時(腰椎辷り症)の運動療法
 

 


腰の骨を横から見た写真です。右の写真は腰骨が前方に向かってすべっています。
骨の前に線をひくと、左の写真はきれいな曲線が描けますが、右の写真では矢印の所で骨がすべっているため、曲線の途中が階段状になります。


原因
若い頃に激しいスポーツをすると、腰骨が分離(骨折)することがあります。
年齢とともに腰を支える筋力が弱くなってくると、分離した部分が前後もしくは左右にすべります。


治療
すべっている骨がなるべく元の位置に戻るような運動をします。
ここでは3つの運動を紹介します。

@ 腸腰筋を緩める 
目的
腸腰筋は腰骨から太ももの根本に付いている筋肉です。
この筋肉が硬かったり短縮していると、腰骨が前方に引っ張られてしまうので、筋肉を緩めて骨が前方へ引っ張られないようにします。

方法&注意
筋肉を緩める方法は腹部から指を入れてマッサージをしてもいいですし、ストレッチで軟らかくしてもいいです。ただストレッチで筋肉を伸ばすときには注意が必要です。
ストレッチは筋肉を引っ張ることと同じですので、ストレッチをすることで腸腰筋が引っ張られ、それにつられて腰骨も前方へ引っ張られることがあります。
前方へすべっている骨を前方へ引っ張ってしまっては治療が逆効果となります。ストレッチをするときはお腹に力を入れて、腰を少し曲げた状態で行うと安全です。

ストレッチのやり方
1.片方の膝を床について立つ
2.体を前方へ移動させる
3.膝を床につけている側の股関節が伸びているのを感じたら1 分間保持
4.終わったら逆側もやる
※このとき、腰が反らないように腹に力を入れながら行うようにする



A腹腔内圧を高める 
目的
腹筋や横隔膜、骨盤底筋などの筋肉を強化すると、腹腔内圧が高まります。
腹腔内圧が高まると、お腹の中に硬いゴムボールがある状態になるので、腰からお腹側へすべろうとする骨をゴムボールで押さえるような働きを得ることができます。
腹腔内圧を高めるには、腹直筋・横隔膜・骨盤底筋の筋力強化を行います。

運動方法はこちらから
腹直筋の筋力強化 >>
横隔膜の筋力強化 >>
骨盤底筋の筋力強化 >>




B腰の筋力強化 
目的
腰の骨はそれだけでは、体を支えることは出来ません。腰の周りの筋肉にがっしりと保護されて初めて安定して体を支えられます。
腰の筋肉が弱くなると、写真のように前方にすべったりやすくなるので、筋肉を強化してすべるのを制限させます。

方法
1.四つ這い
2.右腕と左足を床と水平に上げたら10 秒間保持
3.腕・足をおろしたら、逆側の腕・足を同じように上げる
4.腕・足をおろしたら、逆側の腕・足を同じように上げる
5.左右各10 秒 × 10 回


















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腰が強く反っている時(過伸展腰椎)の運動療法

 

 


腰の骨を横から見た写真です。
左の写真では骨と骨の隙間が均等に開いていますが、右の写真では、一番下の骨と骨の隙間だけが前が広くて後ろが狭くなっています。
一番下の関節が他よりも過剰に反ってしまっているためこのようになります。
関節が過剰に反ると関節面に負担がかかりますし、脊髄から足に向かう神経のトンネルが狭められて、神経が障害を受けることもあります。


症状
腰骨と骨盤の連結部分を指で押すと、かなり強い痛みを訴えることがあります。
また、腰の曲げ伸ばし運動によって、このの部分に痛みが出ることも多いです。
一番下の関節周りの筋肉が硬くなっている場合には、それが痛みの原因にもなります。


治療
反っている腰を戻す(2人で) 
治療を受ける人は、横向きで寝る。
パートナーは、腰骨と骨盤の連結部分に指をかけて(腰の骨に片方の指、骨盤の骨に片方の指)、お互いの指を対向方向(一方は頭の方向へ、もう一方は足の方向)へ引っ張り、隙間の狭くなった後ろ側を広げる。



反っている腰を戻す(1人で) 
仰向けになって両膝を手で抱える。
腰骨と骨盤の付け根をゆっくりストレッチする。
この姿勢を30 秒保持。
なるべく尾骨(お尻のしっぽの骨)を天井に向けるようなイメージで腰を丸める。




筋肉をほぐす 
パートナーにマッサージをしてもらってもいいですし、硬くなっている筋肉に温めたタオルを置いてもいいでしょう。


















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骨盤の高さが違っている(高位差のある)時の運動療法
 

 


腰の骨を前から見た写真です。
普通は左右の骨盤の高さは同じで、左右の骨盤の頂点を結んだ線から垂直に腰骨は伸びています。
しかし、右の写真では向かって右側の骨盤が高くなっていて、腰骨は右側に傾いています。
(写真の撮り方によって骨盤は傾いたようにも見えることがあるので、実際は立った時に骨盤の高さに左右があるかを、体表から再確認します)


症状
骨盤の高さの違いや腰骨の傾きがあると、骨盤の高くなっている側で神経と骨がぶつかりやすくなり痛みの原因となります。
体がゆがむ(非対称になる)ため、腰の筋肉が過剰に疲労します。


原因
腰や股関節の筋肉の軟らかさや強さが左右ばらばらだと、骨盤の高さに影響が出ます。
その他に、脚長差や股関節自体に何らかの病気があっても骨盤の高さに影響を及ぼします。


治療
骨盤の高さを整える運動

右の骨盤が高い場合
(図.1)   (図.2)   (図.3)
(図.1) 左腰の筋肉が弱くなっていることがあるので、筋力強化をします。図では、下側の腰が鍛えられます。
(図.2) 黄色の部分が硬くなりやすいので、ストレッチで軟らかくします。
(図.3) 右腰の筋肉が硬くなりやすいので、ストレッチで軟らかくします。



左の骨盤が高い場合
(図.1) (図.2) (図.3)
(図.1) 右腰の筋肉が弱くなっていることがあるので、筋力強化をします。図では、下側の腰が鍛えられます。
(図.2) 黄色の部分が硬くなりやすいので、ストレッチで軟らかくします。
(図.3) 左腰の筋肉が硬くなりやすいので、ストレッチで軟らかくします。


※上の写真では腰骨が傾いていましたが、骨盤の高さが治れば自然に腰骨の傾きも治ることが多いので、まずは骨盤を治すことを主に運動を行います。


















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関節面が厚くなっている(椎間関節肥厚)時の運動療法
 

 


腰の骨を斜めから見た写真です。
骨と骨の接合部である関節には、通常なら隙間がありますが、赤丸部分の関節では、関節面が厚くなって隙間が無くなっています。
長い期間、関節面どうしに押し合う力が働くとこのようになります。


原因
この方は、丸印の高さで腰骨が右へ傾いていたため、関節面がぶつかっていました。


治療
隙間の無くなった関節は元には戻りません。治療は関節面に負担がかからないようにする方向へ、骨を誘導していくことが主となります。

1.イスに座る
2.腰を曲げて、上体を軽く丸める(バランスボールを体の前で抱きかかえるような感じで曲げます)
3.その姿勢のまま、上体を左に傾けて10秒保持(なるべく下の方の腰を伸ばすようにします)
4.この運動で右の関節面が離れるように促します
※左の関節面を離したい場合には、上体を右に傾けます

 


















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骨盤が強く前へ傾いている(骨盤前傾)時の運動療法
 

 


腰の骨を横から見た写真です。
正常であれば腰の骨はきれいな弓のような弯曲を持っていますが、左の写真は下3個の骨が強く反っていて、それより上の骨は直線となり、弓のような弯曲はありません。
このような腰は、腰と骨盤の付け根部分に痛みが生じたり、神経が障害を受けてお尻や足に痛みやシビレが出ることがあります。


原因
お腹・お尻・太ももの裏の筋肉を脱力した姿勢が癖になっていると、骨盤が前に傾いて写真のような腰になります。
肥満体型でお腹が前に出っ張っている方に多くみられます。


治療
お腹・お尻の筋肉を強化します。

お腹を強化 
1.仰向け寝る
2.下腹部を収縮させる(お腹を1センチ程度へこませる)
3.その状態を維持したまま、床から肩を数センチ浮かせる
4.10秒保持したらゆっくりと上体をもどす
5.これを10回行います(10回が出来なければ無理をしなくて大丈夫です。まずは10回を目標に出来る回数おこないます)


その他の腹筋を鍛える運動 >>


お尻を強化 
1.仰向けに寝る
2.股関節と膝関節を90°に曲げて、足の裏を壁に付ける
3.足の裏で壁を軽く押す(体がずれるまで力は入れなくて大丈夫です。軽く壁を押します)
4.足の裏で壁を軽く押すと、骨盤が後ろに傾くのが感じられると思います。これを感じたら10 秒保持
5.10 秒 × 10 回行う


その他の腹筋を鍛える運動 >>












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腰椎の弯曲が無くなっている時(ストレートランバー)の運動療法

  


腰骨を横から見た写真です。
正常であれば腰骨は弓のように弯曲がありますが、左の写真は一直線で弯曲がありません。
腰の弯曲はバネの役割を持っていて上半身の重さを分散させていますが、弯曲がないと効率よく重さを分散出来ず、腰への負担が増します。


原因
腰背部の筋肉が弱かったり、お尻や太ももの裏の筋肉が硬いと、腰骨の弯曲が無くなります。
やせ形で筋肉の少ない体型の方に多くみられます。


治療前の注意事項
椎間板ヘルニアや狭窄症などで生じる痛みを回避するために無意識に腰をまっすぐにしている場合は、次に解説する腰を弯曲させる運動で、逆に痛みの出ることもあります。
座った姿勢もしくは立った姿勢でお腹を前に突き出してみて腰に痛みが走る場合は、運動は控えた方がよいでしょう。
また、運動をやっていて痛みが増す場合もすぐに中止します。


治療
腰を弯曲させるために、腰・太ももの筋力強化、お腹・お尻のストレッチをします。

腰背筋の筋力強化 
1.四つ這い
2.右腕と左足を床と水平に上げたら10 秒間保持
3.腕・足をおろしたら、逆側の腕・足を同じように上げる
4.腕・足をおろしたら、逆側の腕・足を同じように上げる
5.左右各10 秒 × 10 回


太ももの筋力強化 
1. イスに座ります
2. ゆっくりと膝を伸ばして、10 秒間そのままの姿勢を保持したら、膝を曲げます
3. 10 秒 × 10 回

※つま先を天井に向けて膝を伸ばすと太ももの前が鍛えられます。
つま先を外側へ向けると太ももの内側が鍛えられます。
つま先を内側へ向けると太ももの外側が鍛えられます。


腹筋のストレッチ 
1.うつぶせに寝る
2.床を両手で押して、上半身を持ち上げる
3.腹の伸張が感じられたら、大きく深呼吸をする
4.息を吐くのと同時に、筋肉を弛緩させて更に伸ばす

※腰や下肢に痛みやしびれが出る場合は中止しましょう


お尻のストレッチ 
1. イスに座る
2. ストレッチをする側の足を逆側の太ももの上に置く
3. 足首と膝の高さを同じくらいにしたら、ゆっくり体を前に倒す
4. お尻が伸びている感じがした所で10 秒保持したら体を戻す
5. 左右各10 秒 × 10 回














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腰椎の筋肉が細くなって(萎縮して)いる時の運動療法

  


腰の横断面の画像です。
腰骨の裏側には左右に筋肉があり(丸く囲んでいる所が筋肉です)腰をしっかりと支えているのですが、画像では向かって右側の筋肉(矢印の部分)が痩せ細っています。
このように筋肉が痩せ細ると腰をしっかり支えることが出来なくなり、体が捻じられるような力が加わった時に腰を痛める可能性が高まります。


原因
体を動かさない生活が長く続くと筋肉が衰えます。
また、神経が障害を受けて筋肉が思うように動かせなくなっても衰えます。


治療
筋肉の左右バランスがあるときは、筋肉を鍛えて左右のバランスを整えます。

起立筋の筋力強化 
1.床の上に四つ這い
2.右腕と左足を床と水平に上げたら10 秒間保持
3.腕・足をおろしたら、逆側の腕・足を同じように上げる

右腕を上げると左の起立筋が鍛えられて、左腕を上げると右の起立筋が鍛えられます。
MRIでは左側(向かって右)の起立筋が細くなっているので、右腕を上げる運動を多く行います。

















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関節面がずれている場合の運動療法

 

 

 


腰の骨を斜めから撮った写真です。
上段の写真は骨の縁に描いた2本の赤線は離れていますが、下段の写真では2本の赤線はぶつかり、下の線が上の線にくい込んでいます。上下の骨がずれて関節面が亜脱臼をおこしているためです。
上段・下段の写真は同じ人ですので、左側の関節は正常ですが、右側の関節はずれているという事です。


原因
腰骨が右に傾いていることで、右側の関節が接近してずれていました。


症状
通常は、関節のずれが生じている側に強い痛みを感じます。
ただ、この人は右側の関節がずれていたのですが、左側に痛みを訴えていました。
MRIで確認したところ、左側に椎間板ヘルニアを生じていて、そちらの痛みの方が強く出ているようでした。


治療
姿勢改善・ストレッチ・筋力訓練をして治します。

姿勢改善 
目的
右足ばかりに荷重をかける癖を持っていると、腰骨は右に傾いて、右側の関節がずれます。
腰骨が常に右へ傾き続けていると、椎間板は左へ押されるため、左側にヘルニアが生じる可能性も高まります。
片足に荷重をかける癖がある場合は、癖を治して姿勢改善をします。

右足荷重の癖をもっている場合
(図.1)   (図.2)   (図.3)
(図.1) 左腰の筋肉を強化 (図では、下側の腰が鍛えられます)
(図.2) 左足に荷重をかけて、黄色の部分をストレッチする
(図.3) 右腰の筋肉が硬くなりやすいので、ストレッチで軟らかくする




ストレッチ 
片足荷重の癖がないのに、腰骨が傾いて関節面がずれることもあります。
右側の腰筋(腸肋筋、腰方形筋、腸腰筋など)が緊張して短縮をしていると腰骨は右へ傾きます。腰筋が硬い場合はストレッチをして軟らかくします。

(図.1)   (図.2)  
(図.3)
(図.1) 右側の腸肋筋ストレッチ
(図.2) 右側の腰方形筋ストレッチ
(図.3) 右側の腰方形筋ストレッチ




筋力強化 
左側の腰筋(起立筋、腰方形筋、腸腰筋など)の力が弱くなると腰骨は右へ傾きます。筋力が落ちている場合は筋力訓練を行います。

(図.1)   (図.2)   (図.3)
(図.1) 左側の腸肋筋の筋力訓練
(図.2) 左側の腰方形筋の筋力訓練
(図.3) 左側の腸腰筋の筋力訓練


















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椎間板が後ろに飛び出している場合の運動療法

 

腰を横から撮ったMRIの画像写真です。上の写真では赤い矢印の所で、髄核が後ろへ飛び出しています。矢印を見比べてみますと、青の矢印の所は軽い膨らみがある程度ですが、赤の矢印の所は丸い瘤のようなものが飛び出しています。これが腰椎間板ヘルニアと呼ばれるものです。この飛び出した瘤が足に行く神経などを刺激すると、足の痛みやシビレなどを引き起こす原因となります。
椎間板ヘルニアは自然に戻ることが分かっていますが、自然に戻っても再発する可能性も高い病気でもありますので、予防のために運動を行うことは大切です。
運動として第一に挙げられるのは腹筋強化です。椎間板ヘルニアの生じている部分では、他の部分と比べて骨と骨の間がとても狭くなっているのが分かります。これは上半身の重さを支えきれずに潰れてしまっているからで、その上半身の重さを軽減させるために腹筋の強化が必要となってきます。腹筋を強化すると、腹腔内圧が高まり上半身の重さを分散させることにつながるからです。

腹筋強化の方法


腰椎の牽引ですが、腰部椎間板ヘルニアを持っている方で腰を反らすと痛みが軽減するという場合には、股関節を伸ばした状態で牽引を行うと腰が反る方向へ誘導されますので良いといわれています。
逆に腰を曲げると痛みが軽減するという場合には、膝の下に枕を置いて股関節を曲げた状態で牽引を行うと良いといわれています。
画像の方の場合、ヘルニアが生じている所から下の骨がおじぎをしているように前に傾いています、このような姿勢の方が牽引を行うと、股関節を伸ばした状態でも、曲げた状態でも牽引によって引っ張られる方向が、前下方へなってしまうため椎間板へは負担がかかりそうです(A)。出来れば、(B)のように下の骨をまっすぐにした状態で、腰椎の軸と同じ方向へ牽引して、椎間板に均等の牽引力が加わえるのがよい気がします。


A

B



ただ、(B)のような牽引方向は、股関節の角度を何度にして、牽引をする方向を床面から何度傾ければ得られるなるのかは、人それぞれの体型や筋肉も異なるので正確に知ることは出来ませんし、またそのような方向で牽引を加えれば、果たして痛みが軽くなるかと聞かれても、断言はできません。
ではどうすればいいのかということになりますが、患者さん一人一人に適合するような牽引方向は次の簡単な方法で見つけられることがありますので試してみてください。
1.患者さんは股関節を伸ばした状態で横向きで寝る
2.セラピストは患者さんの前面から腰椎部に両手をおく
3.ヘルニアの生じている上側の棘突起を左手で、下側の棘突起を右手でつまんで反対方向へ離すように力を入れる
4.@の股関節を15°程度曲げた状態で、@〜Bをくりかえす。くりかえしたら更に股関節を15°曲げて@〜Bをくりかえす。
5.Cのように、股関節を少しずつ曲げながら@〜Bをくりかえして行き、股関節が最大限に曲がる所まで同じことをくりかえします
この様に操作をくりかえしていくと、股関節をある角度にしたときに、上下の棘突起間が離開すると症状がラクになる場所が見つかることがあります(見つからないこともあります)。もしそのような場所が見つかれば、その時と同じ角度に股関節を曲げて牽引を行われると良いと思います。
ラクだと訴える股関節の角度が90°以上の場合は、仰向けでの牽引ではムリですので、横向きで牽引をされても良いかと思います。








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